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食材を知ろう!

瀬戸内市産小麦のはなし

 瀬戸内市の学校給食には、瀬戸内市産の小麦(小麦粉として)が使われています。

これは、何でもないことのようですが、実はすごいことなのです。

 国産小麦の食料自給率は、主食用のコメが100%に対し13%程度です。しかも最近の食事では、コメの消費量よりパンや麺類の消費量の方が上回っており、私たちは普段から輸入小麦を一番食べていることになります。

 

 瀬戸内市長船町の行幸地区は、昔から吉井川の氾濫の影響で田んぼは砂地が多く、麦の栽培に適した地域です。現在は、作りやすさの関係で大麦(ビール麦)が主体ですが、小麦も数軒の農家で作られています。

 

 小麦は、煮ても焼いても食べられないため、製粉して小麦粉にして使います。3、40年前までは、地域に製粉屋さんがあり、そこで小麦粉やうどんにしてもらい使っていました。でも、輸入小麦が主体となる中で小麦の生産も減り製粉屋さんも廃業し、地元小麦を地元で使うことが困難になっていました。

 

 しかし、平成9年より瀬戸内市長船町のうどん店が、地元小麦の石臼製粉を始めており、平成25年に邑久学校給食調理場で初めて使われ、今日まで続いています。

 

 現在は、カレーやシチューのルーの材料などに使われていますが、2019年からパン用小麦の試験栽培も始まっており、近い将来瀬戸内市産小麦のパンが学校給食に登場する日が来るかもしれませんね。

記:2021年1月  「備前・福岡 一文字うどん」大倉 秀千代

「石臼製粉機」
小麦製粉主流の「ロール式製粉機」の回転数が一分間500~200回転なのに対し、「石臼製粉機」は16回転。摩擦熱もほとんど発生しないので、小麦の持つ香りや甘味・うま味が感じられる上、小麦一粒を丸ごと挽いていくため、胚乳だけでなく胚芽・表皮もバランスよく含まれる。

黄金色に輝く麦畑

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